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フジ「X-S20(APS-C)」(実機購入)2024年4月「ファームウェアVer 2.01」で最強スチルAPS-Cカメラ 爆誕

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実際にX-S20を購入しました(左:X-S20 / 右:X-S10)

X-S20新発売

富士フイルムは、新型APS-Cミラーレス一眼カメラ「X-S20」を2023年6月29日に発売した。

「X-S20」は、バッテリー容量を2倍に増強、AF性能や動画機能を向上させながら491gという小型軽量ボディを実現している。

センサーは「X-S10」と同じ「裏面照射型2,610万画素X-Trans CMOS 4センサー」だが、映像エンジンは「X-Processor 4」から「X-Processor 5」へ進化している。

 

2024年4月25日「ファームウェアVer:2.01」

富士フイルムは2024年4月25日、ミラーレスカメラ「X-S20」の最新ファームウェア「Ver:2.01」を公開した。

「AF-S」と「シングルポイントAF」ならば、スチルも動画もAFを外すことは少ない。

しかし、「AF-C」で広角レンズ(XF10-24mm)の場合は周期的にAFを外す。

やなり、フジのAFは、ソニーやキヤノンには2年~3年遅れている。

スチルのシングルポイントAFでピントが合っているので、ファームウエアの改善で対応できるのではないか?改善をお願いしたい。

また、X-S20の手振れ補正は7段だが、以前使用していた「OM-D E-M5 Mark III」の5.5段よりも悪い。OMDSのカメラなら3段~4段くらいの手振れ補正だと思う。

X-S20については不満点もある。

しかし、キャノン EOS R7は重さ612gなのでAPS-C機としては重い。ソニーα6700は軍艦部にセンターEVFが搭載されていない。

今後、ソニーやキヤノンが重さ500g以下、裏面照射型センサー、軍艦型EVF搭載の新型カメラを発売すれば買い替えるかもしれないが、2024年5月時点では、条件付きながら「スチルカメラとしては、X-S20がAPS-C最強」と言える。

 

X-S20のスペック

機種 X-S10 X-S20
有効画素数 2610万画素

(X-Trans CMOS 4センサー)

2610万画素

(X-Trans CMOS 4センサー)

測距点 425点 425点
画像処理エンジン X-Processor 4 X-Processor 5
シャッタースピード 1/4000秒(メカ) 1/4000秒(メカ)
EVF 236万ドット(0.39型有機EL) 236万ドット(0.39型有機EL)
背面モニタ 104万ドット(3インチ) 184万ドット(3インチ)
記録メディア SDカード(UHS-Ⅰ) SDカード(UHS-II)
バッテリー NP-W126S NP-W235
動画 4K30P(連続30分) 4K60P

6.2K30P

手振れ補正 6段 7段
質量 465g(バッテリー、 SDメモリーカード含む) 491g(バッテリー、 SDメモリーカード含む)
発売・発表日 2020年11月19日発売 2023年6月29日発売

 

以前のレビュー(ファームウェア1.13)

超広角レンズでAFが合焦しない(ファームウェア1.13)

以前のファームウェアでは超広角ズームレンズ(XF10-24)を使用すると、コントラストが低い場合、ピンボケ写真が10枚中1枚くらいあった。

中央部を拡大(レンズXF10-24・ボディX-S20)

超広角レンズではX-S10よりもAF合焦精度が悪かった。

超広角レンズ(XF10-24mm)で「コンクリートのようなコントラストの低い構造物」を撮影すると、上のようなボケた写真が10枚中1枚くらいあった。

中央部を拡大(レンズXF10-24・ボディX-S20)

AF距離が間違っている

X-S20のAF焦点距離を確認すると、実際は2m先の白い壁だが、距離表示は「∞:無限大」になっている。(2024年4月のファームウエアである程度改善されている)

「セットアップ」→「表示設定」→「画面のカスタマイズ」→「AF時の距離指標」をチェックすると、EVFにAF距離が表示される。

 

ファームウェアVer.1.20

X-S20「ファームウェアVer.1.20」

暗いトンネル内のコンクリート壁を撮影したが、AFは一応合っている。

裏面照射型センサーを搭載しているAPS-Cカメラは、X-S20とα6700くらいしかなく、キヤノンEOS R7やニコンZ50は表面照射型センサーなので、X-S20の方が2段階くらい画質がいい。

ファームウェアVer.1.20でX-S20のAFが改善したので、画質も含め総合的には静止画については「X-S20」がAPS-Cカメラ最強になったと思う。

しかし、AF自体はキヤノンEOSR10よりも性能は劣るので、さならるAFの改善をお願いしたい。

 

購入した感想

  • APS-Cで裏面照射型センサーを搭載しているカメラは少なく、X-S20の基本性能はAPS-Cトップクラス。
  • 望遠レンズ(XC50-230mm)のAF性能は、明らかに向上している。
  • 超広角レンズ(XF10-24)では、AF性能が悪く、ピンボケ写真が多い。
  • 標準レンズ(XC15-45mm)の静止画なら「X-S10」と画質の差はない。
  • 評価としては「4.3」

 

 

望遠レンズのAF性能は明らかに向上

X-S20・X-S10(XC50-230mm)の比較

約1km先から手持ち撮影して、約10倍拡大(レジ番号は加工)

X-S20(レンズ XC50-230mm)

X-S10(レンズ XC50-230mm)

望遠レンズ XC50-230mmで試し撮りしたが、同じレンズとは思えないくらいX-S20の画質が向上している。

X-S20のAF性能が向上したため、望遠撮影の画質が改善したと思われる。

といっても、ニコンZ50+「Z DX 50-250mm」と同じくらいの画質。

 

X-S20、α6700、EOS R7の違い

X-S20は、同じシーンを100枚くらい撮影して、その中の1枚で100点を目指す「作品撮りカメラ」だと思う。その分失敗もライバル機種と比較すると多い。

平均すると80点~90点くらいになる。

一方、α6700やEOS R7は、静止画、動画、ポートレート、風景、動き物となんでも90点~95点で撮影できる「汎用性の高いカメラ」だと思う。

したがって、運動会など一般的な用途ならば、α6700やEOS R7がいいと思う。

しかし、フジのカメラで1枚でも素晴らしい写真が撮影できると、フジのカメラが好きになる。

汎用性ならα6700やEOS R7の方がいいのは分かっているが、会心の1枚を求めて、フジのカメラで撮影したくなる。

また、α6700は軍艦型ファインダーではないし、EOS R7は重さが612g(バッテリー、カードを含む)と重いので購入しなかった。

 

500%に拡大して比較
約100m離れて、超広角撮影(換算15mmと換算16mm)
X-S20(換算15mmで撮影して約500%に拡大)
EOS R10(換算16mmで撮影して約500%に拡大)
実際は、500%に拡大することはないが、500%まで拡大するとX-S20の方が解像している。
ちなみに、X-S20は2,610万画素、EOS R10は2,420万画素だが解像度はX-S20の方がはるかにいい。

 

 

近接撮影

X-S20(XC15-45mm)

X-S10(XC15-45mm)

X-S20、X-S10、で近接撮影をしたが、画質の違いはほとんどない。

 

被写体検出は実用的ではない

X-S20はオート設定で自動被写体検出をONにすると、保存に2秒~3秒かかるときがあり、シャッターチャンスを逃すことが多い。(レンズXF10-24mmの場合)

早くAF性能と保存時間を改善して欲しい。

 

V-logモードは一生使いません

V-logモードなんてユーチューバー以外は絶対に使わない機能を無駄につけて値段が高くなった感じ。

一部のユーチューバーの意見にすり寄って、多数の写真ユーザーの意見を無視するメーカーの態度はおかしい。

昔の日本の家電メーカーのように一生使わないような機能を搭載して、韓国や中国に負けたのと同じようになるのではないか?

 

深度合成機能を搭載すべき

V-logモードよりもフリマ用の撮影にOMDS機(旧オリンパス)に搭載されている「深度合成機能」があれば助かる。

 

X-S20を購入した理由

ボディの重さ500g以下、軍艦型EVF搭載、超広角レンズ(換算15mm)をアダプター無しで使用できる、グリップが深いという条件からX-S10を購入した。

2023年7月時点でも、上記の条件を満たすのはX-S20くらいしかない。

(キヤノンR8はフルサイズだが重さ461gと軽量だが、バッテリー容量が少なく、ボディ内手振れ補正も非搭載なので購入しなかった。)

 

X-S20

 

以下は購入直後の記事

X-S20の基本スペック

X-T5は、APS-C規格のスチール用のフラッグシップカメラであり、有効画素数は約4,020万画素となっている。

一方、X-S20は、エントリー~ミドルクラスモデルであり、X-T5との差別化という点から、X-S10と同じ2,610万画素のままとなる。

但し、最新の画像エンジン「X-Processor 5」を搭載している。

 

バッテリー強化

X-S20はX-T5と同じ大容量の「NP-W235(79g)」を搭載する。

X-S10のバッテリーは「NP-W126S(47g)」で、互換性はない。

 

重さ

X-S20は491g(バッテリーとSDカード込み)となる。

ちなみに、キヤノンR7の重さは612g(バッテリーとSDカード込み)で、X-S20の方が121g軽い。

 

被写体検出

  • 動物
  • クルマ
  • バイク&自転車
  • 電車
  • 飛行機

autoモードでは、上記の被写体を自動的に認識する。

 

VLOGモード追加

モードダイヤルに「VLOGモード」を追加する。

  • 商品紹介モード
  • 背景ぼかしモード

 

動画機能を強化

動画も4K30Pから4K60Pへと強化される。

6.2K30Pにも対応し、4:2:2 10bitで内部収録ができる。

 

冷却ファン

冷却ファン「FAN-001」に対応する。

 

SDカード

UHS-IIに対応し、より高速で記録できる。

 

価格

  • X-S20(ボディ単体):約20万円
  • X-S20(+XC15-45):約21万円

 

実際に購入しました

目視でも触ってもX-S20とX-S10と違いが全く分からない。

実際にX-S20とX-S10で静止画(標準レンズ)を室内で撮影してみたが、違いは全くない。

一方、望遠撮影(飛行機)ではあきらかに画質が向上している。

X-S20とX-S10は同じセンサーで画像エンジンが「X-Processor 5」になったので多少なりとも画質の向上があると思ったが、静止画(近接撮影)では全く違いはない。

 

当ブログの推測

X-S20のセンサーはX-S10と同じなので静止画(標準レンズ)の画質はほぼ同じ。

(映像エンジンは最新のX-Processor 5になったが、静止画ではあまり画質の向上がないと思う)

しかし、AF性能が向上したため、望遠撮影(飛行機)でピントが速く合焦するようになったと思う。

そのため、望遠撮影(飛行機)ではX-S10よりも明らかに画質が向上している。

しかし、広角レンズではAF性能が逆に悪くなった感じがする。

総合的に言うと、FUJIのAF速度は、ニコンのZ50をちょっと追い越した程度で、ソニーのα6700やキヤノンのEOS R7には及ばない。

ニコンのAPS-Cカメラ「Z50」でも撮影したが、「X-S20」「X-S10」と画質の違いはほとんどない。

OM-5ならば「深度合成」できるので、画質はOM-5の方がいいと思う。

 

コメント

風景やテーブルフォトなどの静止画を撮影するなら、X-S10からX-S20に買い替えるメリットは画質の点ではあまりない。

しかし、バッテーリー容量2倍というメリットはある。

ただ、X-S10でも静止画500枚を撮影できるので、X-S10で十分な性能だと思う。

個人の感想だが、望遠レンズのAFが多少速くなっているので「動きもの」「運動会」「望遠撮影」がよくなっているが、ソニーやキヤノンの最新APS-C機には及ばない。

ただし、望遠撮影時のAUTOモードでは保存に時間がかかるので、使い勝手が悪い。

(設定で速くなるかもしれないが、デフォルトでは保存に時間がかかる)

 

バッテリー

X-S20はバッテリーを強化して、X-S10の2倍の静止画が撮影できる。

公式には「静止画325枚から750枚」へ大幅に増加している。

経験上、X-S10も電源をこまめに切れば500枚は撮影できるので、X-S20はその2倍の1,000枚くらい撮影できると思う。

静止画がメインならばX-S10でも500枚撮影できるので、敢えてX-S20に買い替えるメリットはないと思う。

背面モニタはX-S10の104万画素からX-S20は184万画素に向上しているが、見た目は明確な違いはない。

 

結論

X-S20で撮影すると、望遠キットレンズ「XC50-230mm」の画質が向上している。

今までは、望遠はZ50で撮影していたが、X-S20+「XC50-230mm」の方が画質はいいかもしれない。

したがって、X-S20だけで超広角から望遠まで1台でこなせるようになった。

機材を統一できるので、旅行の時にX-S20だけ持っていけばいい。

そういう点で、買い替えたメリットはあると思う。

 

ただ、ソニー α6700 ボディ [ILCE-6700]も気になる。

しかし、ソニー α6700 ボディ [ILCE-6700]は軍艦型EVFがないので、野外の撮影が多いため購入しないと思う。