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フジ「X-S20(APS-C)」(実機購入)2024年6月「ファームウェアVer 3.00」で「スチルも動画」も最強APS-Cカメラ 爆誕

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実際にX-S20を購入しました(左:X-S20 / 右:X-S10)

X-S20新発売

富士フイルムは、新型APS-Cミラーレス一眼カメラ「X-S20」を2023年6月29日に発売した。

「X-S20」は、バッテリー容量を2倍に増強、AF性能や動画機能を向上させながら491gという小型軽量ボディを実現している。

センサーは「X-S10」と同じ「裏面照射型2,610万画素X-Trans CMOS 4センサー」だが、映像エンジンは「X-Processor 4」から「X-Processor 5」へ進化している。

APS-Cカメラで裏面照射型センサー搭載機は少なく、他社ではソニーα6700くらいしかない。

暗所などでは、表面照射型センサーよりも、裏面照射型センサーの方が解像度が高い。

X-S20(2024年6月27日) ファームウエア「バージョン: 3.00」
富士フィルムは、2024年6月27日、X-S20のファームウエア「バージョン: 3.00」を公開した。
結論から言うと、今までのAFの不具合が「ある程度」解消された。
具体的には、AF-Sの静止画撮影はほぼ不満点はなくなった。またAF-Cの動画撮影時に周期的(20秒~30秒に1回)にAFが外れる現象がほぼ解消した。
要改善点
AF-Cで動画撮影時、数回に1回程度、録画開始直後の1秒~2秒は露出オーバーになって「真っ白」になることがある。
また、改善はしたものの依然として、AF-Cの動画撮影時に数分に1回程度AFが外れるときがある。

 

AF性能は静止画でソニーの7割~8割、動画では6割~7割程度だと思う。恐らく「コントラスAF」に切り替わると一時的にAFが外れるのだと思う。

ソニーやキヤノンの高速AFには及ばないものの、撮って出しの映像がソニーやキヤノンよりも綺麗なので、総合的に言って、「動画」も「静止画」もAPS-C最高クラスのカメラになったと思う。
APS-Cカメラで22万円という価格は高いと思うが、実際に使用してみればその価値はあると思う。
ただ、2024年6月時点で、フルサイズカメラ「EOS R8」はキャッシュバック3万円込みで実質21万円で購入できるし、フルサイズカメラ「LUMIX S9」も21万円で購入できる。
APS-Cの「X-T50(22万円)」や「X-S20(22万円)」の方がフルサイズカメラよりも高いという逆転現象が起こっている。
α6700(実売19万円)と同等のAF性能まで早期に引き上げる必要がある。そうしないと、今後1年~2年で富士フィルムの高付加価値路線は失敗するかもしれない。

 

望遠撮影時のAF性能が向上(X-S20)

「X-S20」と「X-S10」を同じレンズ(XC50-230mm)で比較

X-S20(レンズ XC50-230mm)

X-S10(レンズ XC50-230mm)

約1km先から手持ち撮影して、約10倍拡大(レジ番号は加工)した。

望遠レンズ XC50-230mmで試し撮りしたが、同じレンズとは思えないくらいX-S20の画質が向上している。

X-S20のAF性能が向上したため、望遠撮影の画質が改善したと思われる。

といっても、ニコンZ50+「Z DX 50-250mm」と同じくらいの画質。

 

X-S20については不満点もあるが、APS-C最強

購入した感想

  • APS-Cで裏面照射型センサーを搭載しているカメラは少なく、X-S20の基本性能はAPS-Cトップクラス。
  • 望遠レンズ(XC50-230mm)撮影時のAF性能は、X-S10から明らかに向上している。
  • 標準レンズ(XC15-45mm)の静止画なら「X-S10」と画質の差はない。
  • 評価としては「4.5」

キャノン EOS R7は重さ612gなのでAPS-C機としては重い。また、ソニーα6700は軍艦部にセンターEVFが搭載されていない。

2024年6月時点で、風景やテーブルフォトなど「動かないもの」については「スチルも動画も」APS-C最強クラスと言えるかもしれない。

 

X-S20のスペック
機種 X-S10 X-S20
有効画素数 2610万画素

(X-Trans CMOS 4センサー)

2610万画素

(X-Trans CMOS 4センサー)

測距点 425点 425点
画像処理エンジン X-Processor 4 X-Processor 5
シャッタースピード 1/4000秒(メカ) 1/4000秒(メカ)
EVF 236万ドット(0.39型有機EL) 236万ドット(0.39型有機EL)
背面モニタ 104万ドット(3インチ) 184万ドット(3インチ)
記録メディア SDカード(UHS-Ⅰ) SDカード(UHS-II)
バッテリー NP-W126S NP-W235
動画 4K30P(連続30分) 4K60P

6.2K30P

手振れ補正 6段 7段
質量 465g(バッテリー、 SDメモリーカード含む) 491g(バッテリー、 SDメモリーカード含む)
発売・発表日 2020年11月19日発売 2023年6月29日発売

 

 

X-S20、α6700、EOS R7の違い

X-S20は、同じシーンを100枚くらい撮影して、その中の1枚で100点を目指す「作品撮りカメラ」だと思う。その分失敗もライバル機種と比較すると多い。

平均すると80点~90点くらいになる。

一方、α6700やEOS R7は、静止画、動画、ポートレート、風景、動き物となんでも90点~95点で撮影できる「汎用性の高いカメラ」だと思う。

したがって、運動会など一般的な用途ならば、α6700やEOS R7がいいと思う。

しかし、フジのカメラで1枚でも素晴らしい写真が撮影できると、フジのカメラが好きになる。

汎用性ならα6700やEOS R7の方がいいのは分かっているが、会心の1枚を求めて、フジのカメラで撮影したくなる。

また、α6700は軍艦型ファインダーではないし、EOS R7は重さが612g(バッテリー、カードを含む)と重いので購入しなかった。

 

「X-S20」と「EOS R10」
約100m離れて、超広角撮影(換算15mmと換算16mm)して約500%に拡大
X-S20(換算15mmで撮影して約500%に拡大)
EOS R10(換算16mmで撮影して約500%に拡大)
実際は、500%に拡大することはないが、500%まで拡大するとX-S20の方が解像している。
ちなみに、X-S20は2,610万画素、EOS R10は2,420万画素だが解像度はX-S20の方がはるかにいい。
やはり、X-S20は裏面照射型センサー搭載、EOS R10は表面照射型センサー搭載なので差があると思う。

 

近接撮影

X-S20(XC15-45mm)

X-S10(XC15-45mm)

X-S20、X-S10、で近接撮影をしたが、画質の違いはほとんどない。

 

被写体検出は実用的ではない

X-S20はオート設定で自動被写体検出をONにすると、保存に2秒~3秒かかるときがあり、シャッターチャンスを逃すことが多い。(レンズXF10-24mmの場合)

早くAF性能と保存時間を改善して欲しい。

 

V-logモードは一生使いません

V-logモードなんてユーチューバー以外は絶対に使わない機能を無駄につけて値段が高くなった感じ。

一部のユーチューバーの意見にすり寄って、多数の写真ユーザーの意見を無視するメーカーの態度はおかしい。

昔の日本の家電メーカーのように一生使わないような機能を搭載して、韓国や中国に負けたのと同じようになるのではないか?

 

深度合成機能を搭載すべき

V-logモードよりもフリマ用の撮影にOMDS機(旧オリンパス)に搭載されている「深度合成機能」があれば助かる。

 

X-S20を購入した理由

ボディの重さ500g以下、軍艦型EVF搭載、超広角レンズ(換算15mm)をアダプター無しで使用できる、グリップが深いという条件からX-S10を購入した。

2023年7月時点でも、上記の条件を満たすのはX-S20くらいしかない。

(キヤノンR8はフルサイズだが重さ461gと軽量だが、バッテリー容量が少なく、ボディ内手振れ補正も非搭載なので購入しなかった。)

 

X-S20

 

以下は購入直後の記事

X-S20の基本スペック

X-T5は、APS-C規格のスチール用のフラッグシップカメラであり、有効画素数は約4,020万画素となっている。

一方、X-S20は、エントリー~ミドルクラスモデルであり、X-T5との差別化という点から、X-S10と同じ2,610万画素のままとなる。

但し、最新の画像エンジン「X-Processor 5」を搭載している。

 

バッテリー強化

X-S20はX-T5と同じ大容量の「NP-W235(79g)」を搭載する。

X-S10のバッテリーは「NP-W126S(47g)」で、互換性はない。

 

重さ

X-S20は491g(バッテリーとSDカード込み)となる。

ちなみに、キヤノンR7の重さは612g(バッテリーとSDカード込み)で、X-S20の方が121g軽い。

 

被写体検出

  • 動物
  • クルマ
  • バイク&自転車
  • 電車
  • 飛行機

autoモードでは、上記の被写体を自動的に認識する。

 

VLOGモード追加

モードダイヤルに「VLOGモード」を追加する。

  • 商品紹介モード
  • 背景ぼかしモード

 

動画機能を強化

動画も4K30Pから4K60Pへと強化される。

6.2K30Pにも対応し、4:2:2 10bitで内部収録ができる。

 

冷却ファン

冷却ファン「FAN-001」に対応する。

 

SDカード

UHS-IIに対応し、より高速で記録できる。

 

価格

  • X-S20(ボディ単体):約20万円
  • X-S20(+XC15-45):約21万円

 

実際に購入しました

目視でも触ってもX-S20とX-S10と違いが全く分からない。

実際にX-S20とX-S10で静止画(標準レンズ)を室内で撮影してみたが、違いは全くない。

一方、望遠撮影(飛行機)ではあきらかに画質が向上している。

X-S20とX-S10は同じセンサーで画像エンジンが「X-Processor 5」になったので多少なりとも画質の向上があると思ったが、静止画(近接撮影)では全く違いはない。

 

当ブログの推測

X-S20のセンサーはX-S10と同じなので静止画(標準レンズ)の画質はほぼ同じ。

(映像エンジンは最新のX-Processor 5になったが、静止画ではあまり画質の向上がないと思う)

しかし、AF性能が向上したため、望遠撮影(飛行機)でピントが速く合焦するようになったと思う。

そのため、望遠撮影(飛行機)ではX-S10よりも明らかに画質が向上している。

しかし、広角レンズではAF性能が逆に悪くなった感じがする。

総合的に言うと、FUJIのAF速度は、ニコンのZ50をちょっと追い越した程度で、ソニーのα6700やキヤノンのEOS R7には及ばない。

ニコンのAPS-Cカメラ「Z50」でも撮影したが、「X-S20」「X-S10」と画質の違いはほとんどない。

OM-5ならば「深度合成」できるので、画質はOM-5の方がいいと思う。

 

コメント

風景やテーブルフォトなどの静止画を撮影するなら、X-S10からX-S20に買い替えるメリットは画質の点ではあまりない。

しかし、バッテーリー容量2倍というメリットはある。

ただ、X-S10でも静止画500枚を撮影できるので、X-S10で十分な性能だと思う。

個人の感想だが、望遠レンズのAFが多少速くなっているので「動きもの」「運動会」「望遠撮影」がよくなっているが、ソニーやキヤノンの最新APS-C機には及ばない。

また、X-S20は「望遠撮影時のAUTOモード」では保存に時間がかかるので、使い勝手が悪い。

(Sモードで撮影すると保存時間は速い)

 

バッテリー

X-S20はバッテリーを強化して、X-S10の2倍の静止画が撮影できる。

公式には「静止画325枚から750枚」へ大幅に増加している。

経験上、X-S10も電源をこまめに切れば500枚は撮影できるので、X-S20はその2倍の1,000枚くらい撮影できると思う。

静止画撮影がメインならばX-S10でも500枚撮影できるので、敢えてX-S20に買い替えるメリットはないと思う。

背面モニタはX-S10の104万画素からX-S20は184万画素に向上しているが、同時に比較しないなら違い気づかないかもしれない。

 

結論

X-S20で撮影すると、望遠キットレンズ「XC50-230mm」の画質が向上している。

今までは、望遠はZ50で撮影していたが、X-S20+「XC50-230mm」の方が画質はいいかもしれない。

したがって、X-S20だけで超広角から望遠まで1台でこなせるようになった。

機材を統一できるので、旅行の時にX-S20だけ持っていけばいい。

そういう点で、買い替えたメリットはあると思う。

 

ただ、ソニー α6700 ボディ [ILCE-6700]も気になる。

しかし、ソニー α6700 ボディ [ILCE-6700]は軍艦型EVFがないので、野外の撮影が多いため購入しないと思う。