旅・街歩きカメラに適した「小型・軽量(500g以下)」の「ミラーレス一眼」カメラをリストアップします。
ニコンZ50とNIKKOR Z DX 12-28mm(実際に購入)
ニコンZ50は、2019年11月22日発売で約4年が経過しているが、今でも非常にいいカメラだと思う。(2024年内に新型が発売されるという噂がある)
ニコンはキットレンズが優秀なので、Wズームレンズキットがお勧め。
2023年5月、NIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZ VR「[広角ズームレンズ DXフォーマット Zマウント」が発売され、レンズのラインナップが揃ってきている。
- NIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZ VR
- NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
- NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR
この3本があれは、通常の撮影で困ることはほとんどない。
実際に、NIKKOR Z DX 12-28mmで撮影しているが、軽量で、映りもいいいし、超広角から標準域(換算18mm~42mm)までカバーしている。
しかも、最短撮影距離19cmと寄れるレンズで、このレンズが発売されたことで、Z50/Z30の魅力が増した。
ニコンZ30/Z50は、ボディ内手振れ補正を搭載していないが、レンズ内手振れ補正「VR」があるので問題はない。
有効画素数は2088万画素で、SNSやL版プリントであれば十分すぎる性能。
センサークリーニング機能は非搭載だが、数年に1度、ニコンにクリーニングを依頼すればいいと思う。(約4,000円)
- Z30はEVFがなくバリアングルモニタ
- Z50は軍艦型ファインダーを搭載しチルト液晶
Z50のWズームレンズキットの実売価格は15万円でNIKKOR Z DX 12-28mm(5万円)を購入しても20万円で収まる。
α6700、X-S20はカメラボディだけで18万円~20万円、追加でニコンの上記3本に匹敵する高性能のレンズを購入すると30万円以上になってしまう。
実際にX-S20と撮り比べしたが、屋外の日中ならば画質はほとんど同じ。しかし、日陰や暗所ではX-S20の方が画質がいい。
弱点(X-S20と比較して)
- F値の低い(F2.8など)ズームレンズがない
- 単焦点レンズのラインナップが少ない
晴れて順光ならフルサイズ並みの画質となるが、(F値の低いレンズがないので)曇りの時は「曇り」の写真になる。
ただ、編集である程度は明るくできるので、一般的な用途なら十分な性能。
超広角レンズで「Z50」「R10」比較
超広角レンズ(換算16mmと18mm)で比較すると「ニコンZ50」の方が解像感が高い。
Z50・Z DX 12-18mm(換算18mm)
EOS R10・RF-S10-18mm(換算16mm)
ニコンZ50は2,088万画素、キヤノンEOS R10は2,410万画素でR10の方が画素数は多い。
しかし、ニコンZ50(換算18mm)とキヤノンEOS R10(換算16mm)の上記画像を比較すると、解像感はニコンZ50の方が高い。
これはレンズの差だと思う。
ニコンのZレンズの方が大口径で綺麗に映るが、キヤノンは携帯性を重視してレンズを小口径にしてカメラボディで補正するという考えだと思う。
但し、これはピクセル等倍にして分かる差で、拡大してみなければここまでの差はない。
ただ、EOS R10はAFが速いので撮影のテンポがよく、撮影していて楽しい。
結論
「ニコンZ50」と「NIKKOR Z DX 12-28mm」の組み合わせが、旅カメラとして最高。
軽い(カメラ450g+レンズ205g=655g)ので、どこにでも持っていける。
焦点距離が換算18mm~42mmなので、風景、テーブルフォト、ポートレートまでこのレンズ1本で撮影できる。
望遠撮影も、SNS用ならばトリミングすれば問題ない。
どうしてもというならスマホで望遠撮影することもできる。
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(実際に購入しました)
2022年7月28日に発売されたキヤノンEOS R10は、R3譲りの高性能AFを搭載し、約429g(バッテリー・SDカードを含む)という軽量を実現したAPS-Cミラーレス一眼カメラ。
EOS R10のカメラボディには手振れ補正は搭載されてないが、レンズに手振れ補正が搭載されていれば十分使える。
AFがすごい
EOS R10のAF性能は、ニコンZ50や富士X-S20よりも優秀で、ほとんどピンボケがない。
ただ、APS-C用レンズ「RF-S」の性能がZ50に比べて悪いので、ベストカメラとはしなかった。
フルサイズ用RFレンズ
EOS R10にフルサイズ用RFレンズを装着すると、X-S20に匹敵するくらいの解像度、暗所性能になる。
値段的には、EOS R10(11万円)+RF15-30(8万円)=19万円で、X-S20(20万円)+シグマ10-18(8万円)=28万円の性能に匹敵する。
もちろん、R10にはボディ内手振れ補正がなかったり、メカシャッター音や振動が大きく、電子シャッターを常用せざるを得ないというデメリットはある。
また、フルサイズ用レンズを新品で3本も買うとそれだけで20万円以上になり、R10(11万円)も含めると30万円以上になる。
撮影する物が決まっているなら、それに合うフルサイズ用レンズ1本から始めるといいと思う。
この場合、R10(11万円)+フルサイズ用レンズ1本(7万円)なら合計18万円で収まる。
その後は、中古のEFレンズを安く買ってレンズを増やしていくという方法もある。
弱点
RF-Sレンズ(キヤノン APS-C用)が少ない
- RF-S 10-18mm F4.5-6.3 IS STM(2023年12月8日発売)
- RF-S 18-45mm
- RF-S 18-150mm
- RF-S 55-210mm
標準レンズが18m(換算29m)スタートなので広角が弱いし、キットレンズではニコンZ50のZレンズの方が圧倒的に優秀。
キヤノンの「RF-Sレンズ」は沈胴式で見た目がかっこ悪い。
したがって、R10には「APS-C用RF-Sレンズ」ではなく「フルサイズ用RFレンズ」や「フルサイズ用EFレンズ」を使うべきだと思う。
キヤノンのマウントアダプター(EFレンズをRFボディで使える)は、約1万円で購入できるし、フルサイズ用のRFレンズも中古「美品」で6万円~8万円で購入できる。
EOS R10(RF-S10-18)焦点距離18mm(換算29mm)
APS-C用レンズ「RF-S」を使用すると、Z50より性能が悪い。
EOS R10(RF24-105)焦点距離24mm(換算38mm)
フルサイズ用「RFレンズ」を装着すると、Z50より暗所性能は高くなり、X-S20に匹敵する。
FUJI X-S20(レンズXF10-24mm)焦点距離24mm(換算36mm)
裏面照射型センサーを搭載しており、暗所性能は高い。

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左(X-S20)・X-S10から買替(実際に2機種とも購入)
2023年6月28日に発売されたフジフィルムの「ミラーレスAPS-Cカメラ」で、従来機X-S10からバッテリーを強化、被写体認識AFを搭載している。
AUTOモードならば、自動的に被写体を認識するので、人物や電車と言った「被写体」の設定をする必要がない。
しかし、被写体を認識してもシャッタースピードはAUTOでは変更できないと思うので、すべて「AUTO撮影」というのは難しい。
ただ、非常にバランスの取れたカメラで、軍艦型ファインダーを搭載しているのがいい。
弱点
小型軽量の標準ズームレンズ「XF16-50」が2024年6月28日発売されたのでより魅力が増した。
しかし、富士には性能のいい単焦点レンズは多いが、明るいズームレンズは少ないし重いし値段が高い。
例えば、フジ純正の「FX16-55mm」の重さは655gでフルサイズ用レンズよりも重い。
被写体検出はあまり期待できない。
被写体検出機能も搭載されているが、Pモードと比較して、それほど画質がよくなったとは思えない。
しかもAUTOモードの場合、保存に数秒かかる場合があり、シャッターチャンスを逃すことがある。
まとめ
AFと動画性能はソニーには及ばないが、「動かないもの(静止画)」なら、重さ500g以下では世界一の高性能カメラだと思う。
特に、単焦点XFレンズ(XF33mmなど)を使えば、ポートレート(動かないもの)ではソニーα6700を超える解像感となると思う。
しかし、値段がX-S10の13万円からX-S20は20万円と大幅に値上げされたが、その割にはセンサーは同じもので静止画の画質は向上していない。
結論
X-S20は、静止画ではX-S10と画質が同じだが、AFが速く正確になったので、動きものもある程度撮影できる。
だたし、AF-Cは不安定なので、AF-Sを常用しているので、動きもの動画は得意ではない。
Z50と違い、F値の低い単焦点やF2.8のズームレンズもあるので、レンズの値段や重さを問題としないのであれば画質を極めることもできる。
キットレンズ(望遠 XC50-230mm)の比較
1kmの距離から着陸態勢の航空機(推定時速250km)を手持ちで撮影し、中央部分を約10倍に拡大して画質を比較。
但し、撮影日時、飛行機の機種は異なる。(レジ番号のみ加工)
(1kmの距離から手持ち撮影するのは、かなり厳しい撮影条件なので、普通のカメラとキットレンズでは綺麗に撮影できない)
X-S20で撮影すると同じ「XC50-230mm」でも画質がかなり向上している。
個人的には、ニコンZ50(レンズ NIKKOR Z DX 50-250mm)を超えていると思う。
fuji X-S10(レンズ XC50-230mm)
繰り返しになるが、1kmの距離から手持ち撮影するのは、かなり厳しい撮影条件なので、X-S10の性能が特に悪いわけではない。
nikon Z50(参考)
nikon Z50(レンズ NIKKOR Z DX 50-250mm)
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2023年7月28日に発売された「ミラーレスAPS-Cカメラ」で、高速AFに加え、手振れ補正、新型センサー(2600万画素)を搭載しながら、重さ493g(バッテリーとメモリーカードを含む)を実現した。
軍艦型ファインダーではないが、EVFを搭載している。
ソニーの高性能AFを搭載しており、いわゆる「歩留まり」がいいカメラで、万人におすすめできる。(個人的には、軍艦型ファインダーが非搭載なので購入はしません。)
しかし、ソニーはフルサイズに注力しているので、APS-C用レンズでは物足りないかもしれない。
将来的にフルサイズの購入も考えているのであれば、非常にいい選択肢だと思う。
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マイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼カメラ。
展示品で撮影してデータを自宅PCで確認すると、前機種のE-M5 markⅢよりも確実にAFが向上している。
手持ちハイレゾ撮影は約10秒かかるが、画質はかなりいい。
「深度合成機能」も小物撮影やテーブルフォトに便利だと思う。
重さ414g(バッテリーとメモリーカードを含む)は軽い。
画質的には買ってもいいと思ったが、グリップが浅いので、購入を断念した。
グリップが浅くてもいい人にはいい選択肢だと思う。
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EOS R8は、フルサイズながら、重さ約461g(バッテリー、カードを含む)と軽量。
しかし、光学手振れ補正は非搭載、センサーのダストリダクション、メカシャッターも非搭載。
また、バッテーリー容量が小さく、ファインダー撮影で150枚、モニター撮影(省電力優先モード)で370枚と撮影枚数が少ない。
軽量化により、かなりの機能が非搭載となる。
万能機とは言い難く割り切った使い方をしないといけない。
自分に必要な機能が搭載されているか確認する必要がある。
ただ、フルサイズで軽量なカメラが欲しい人には選択肢になると思う。
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