2021年1月1日、オリンパス株式会社は、映像事業を分社化した新会社「OMデジタルソリューションズ株式会社」の株式の95%を日本産業パートナーズ株式会社に譲渡し新体制で事業を開始した。
ちなみに、日本産業パートナーズ株式会社(JIP)は、ソニーからVAIOブランド(PC事業)を買収している。
OMデジタルソリューションズ株式会社 概要
名称 | OMデジタルソリューションズ |
所在地 | 東京都八王子市高倉町49-3 |
資本金 | 約370億円 |
連結従業員数 | 約2,000人 |
事業開始 | 2021年1月1日 |
ブランド | OM-D、PEN、ZUIKOなど |
オリンパス映像部門売却の背景
近年、スマホのカメラ性能が大幅に向上し、コンパクトデジカメの売上が減少した。
その後もスマホのカメラ性能が進化し、ミラーレス一眼のエントリーモデルが売れなくなった。
撮影素子(センサー)サイズの小さいマイクロフォーサーズカメラは高性能スマホとの差別化ができず販売が低迷し低価格で販売せざるを得ない状況が続いていた。
オリンパスの映像部門も赤字となっていた。
今後の見通し
OMデジタルソリューションズとなっても、マイクロフォーサーズカメラの小型軽量という位置づけに変化はない。
今後も「ボディ内手ブレ補正」「多くの交換レンズ群」「防塵防滴」「ダストクリーニング」などの特徴を生かした事業展開となると思われる。
具体的には、35mm換算で600mm~1,200mmという超望遠撮影を手持ちでできるというメリットを生かし野鳥撮影、また軽量・小型・防塵防滴などの性能を活かし登山用カメラなどの製品になると思う。
時計の「Gショック」のようにタフなイメージからVlogなどタウンユースにも使える動画カメラとして人気となる可能性もある。
旧オリンパスのカメラは、オートフォーカス性能が弱かったが、他社と技術提携ができれば競争力のあるカメラになるのではないか?
それができなければ、他社よりも安い10万円以下のエントリーモデルで販売台数を伸ばすしかない。