マイクロフォーサーズ・カメラは、2008年9月、世界初のミラーレスカメラとして発売された。
小型ミラーレスカメラとして人気となり、2017年3月には、世界初の4k60p動画撮影可能な「LUMIX DC-GH5」が発売され、ユーチューバーにも人気となった。
しかし、2020年頃から、フルサイズミラーレスカメラにシェアを奪われ、マイクロフォーサーズ・カメラのシェアは低下した。
「今後5年でマイクロフォーサーズ・カメラは、i一般的な写真機としては終わるかもしれない」
大手メーカーがAPS-Cカメラに本格参入して、小型軽量というマイクロフォーサーズの優位性が小さくなってきた。
マイクロフォーサーズは、動画撮影、超望遠撮影、防塵防滴をいかした「ネイチャーカメラ」として生き残るしかないのかもしれない。
10万円以下の一般的なカメラとしては、APS-Cカメラとの差別化が難しくなったと思う。
2022年大手がAPS-Cミラーレスカメラに本格参入
ソニー、キャノン、ニコンはフルサイズミラーレスカメラを中心に開発していたため、マイクロフォーサーズ・カメラは小型ミラーレスカメラとして一定のシェアを維持してきた。
しかし、2022年頃からソニー、キャノン、ニコンがAPS-Cミラーレスカメラに本格的に参入してきた。
ただAPS-Cカメラのボディは販売されたが、レンズは依然としてマイクロフォーサーズ規格のレンズの方が種類は多く、マイクロフォーサーズが有利な面もあった。
2023年APS-Cのレンズが充実
2023年にソニー、キャノン、ニコンがAPS-Cミラーレスカメラのレンズの種類を増やしてきた。
そのため、マイクロフォーサーズのメリットは少なくなってきており、パナソニック、OMDSの開発スピードは遅く、新製品はほとんど発売されなくなった。
キヤノン「RF-S10-18mm」2023年12月8日に発売
キヤノンは、APS-Cミラーレスカメラ用の超広角レンズ「RF-S10-18mm」を2023年12月8日に発売した。
「RF-S10-18mm」の解像度は、「RF-S18-45mm」の2つくらい上で、マイクロフォーサーズの同じ焦点距離のレンズ「LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm」と同等の性能だ。
しかも、重さ150gという軽さを実現した。
キヤノンR10(429g)+RF-S10-18mm(150g)=579gとなる。
マイクロフォーサーズで同等の製品OM-5(414g)+ LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm(315g)=729gとなり、マイクロフォーサーズの方が重い。
マイクロフォーサーズの超広角レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm」の重さは155gでRF-S10-18mmとほぼ同じだが、キヤノン「RF-S10-18mm」の6割くらいの性能しかない。
実際に「M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm」を購入したが、逆光や日陰では極端に性能が悪化するので、数回使用しただけで売却した。
また「LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm」も3年間くらい使用したが、キヤノン「RF-S10-18mm」と同等の性能だと思う。
マイクロフォーサーズの「LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm」の重さは315g、価格は12万円。
一方、キヤノンAPS-Cレンズ「RF-S10-18mm」の重さは150g、価格は5万円。
この2つのレンズは、ほぼ同じ性能なので、マイクロフォーサーズの軽さや値段の安さは全くない。
コメント
APS-Cミラーレスカメラの方がマイクロフォーサーズカメラよりも軽く価格も安くなりつつある。
具体的にはキヤノンEOS R10は11万円、OM-5は12万円とキヤノンAPS-Cの方が安い。
今後もキヤノンが高性能APS-Cレンズを発売すれば、5年後にはマイクロフォーサーズカメラは写真機としては終了するかもしれない。
もしかしたら、キヤノンのRF-S10-18mmは、マイクロフォーサーズカメラを終わらせる最初のレンズとなるかもしれない。
少なくとも、超広角撮影については、マイクロフォーサーズカメラのメリットはなくなった。
中国メーカーが買収すれば復活?
マイクロフォーサーズカメラの性能はAPS-Cとほぼ同等だと思う。
手振れ補正、防塵防滴などがマイクロフォーサーズの方が性能がいい。
ただAFはAPS-Cの方が性能がいい。
中国メーカーが買収して、新製品を開発すると、マイクロフォーサーズが復活するかもしれない。